さいたま食肉市場・と畜場廃止は中止を(2026年10月12日 第1718号)
公設市場の役割を考えるシンポジウム
卸売市場は公共施設行政の責任で存続を
講演に熱心に聞き入る参加者
さいたま市が食肉中央卸売市場・と畜場を廃止しようとしている問題で、「公設市場の役割を考えるシンポジウム」が9月15日にさいたま市内で開催され、約70人が参加しました。
主催者あいさつした埼玉農民連事務局長の関根耕太郎さんは、「生産者から『この施設がなくなると困る』という声を受け、学習や署名に取り組んできた」と運動の経過と意義を話しました。
北海道大学准教授の清水池義治さんが基調講演。生産者が多数におよぶ生鮮食品の価格決定や品質の維持に、卸売市場が大きな役割を果たしていることを指摘するとともに、卸売市場は公共性を担保する施設であることが重要だと強調しました。
「輸入品の増加や生産現場の大規模化などで民間の直接取引が増え、市場経由率は減少傾向にあるが、公設市場での公正なセリ価格は、今なお指標として重要性が高い。市場の廃止に伴う生産者や小売・関連業者への影響、価格形成や食文化への影響など、社会的コストも考慮すべきだ」と指摘しました。
群馬農民連副会長で、下仁田ミート(株)名誉会長の上原正さんは、「家畜はと畜場を経由しないと食肉にはならず、採算があわなくても、安全・安心な食肉を供給するために必要不可欠な施設。と畜場は公共の施設であり国や県が責任を持つべきだ」と話しました。
埼玉県内の学校給食の栄養教諭が、センター給食の現場をリアルに語り、「廃止されると公共調達用の食肉に影響が出て、給食でお肉を減らさざるを得なくなる」と訴えました。
会場からは、「この市場廃止も規制緩和の一環なのか」との質問も。清水池さんは、「中央卸売市場法の改定がきっかけではあるが、この廃止案は国も問題視するほどの公的責任の放棄といえる。これが通ってしまったら、全国の公設市場に波及する恐れがあり、前例にしてはいけない」と強調。「公設市場の役割を守るため、国や県も積極的な役割を果たすべきだ」と述べました。
存続求める署名にご協力下さい
「さいたま市食肉中央卸売市場・と畜場の廃止を考える会」では、存続を求める署名にとりくんでおり、12月の市議会への提出をめざしています。全国からの協力をよろしくお願いします。

