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絶対になくせない 存続求めよう さいたま食肉市場「廃止」問題で学習会60人(2026年03月16日 第1691号)

熱い討論がつづきました

 昨年11月にさいたま市が公設・公営の食肉中央卸売市場の「廃止」方針を発表した問題で、埼玉県内の農民連や労働組合、商工団体、県食健連の4者は共同して「考える会」を結成。2月27日にさいたま市内で学習会を開催し、会場いっぱいの60人が参加しました。

効率だけでない公設市場の機能

 私たちの食生活に欠かせない「食肉」は、畜産の現場から食肉処理場、卸売市場などを経て、消費者に届きます。市場での取引は枝肉(骨付きの肉)の状態で行われるため、食肉市場には必ず、牛や豚をと畜・解体して枝肉にする食肉処理場(と畜場)が併設され、生産現場と食卓をつなぐ重要なインフラ機能を担う施設となっています。
 埼玉農民連の関根耕太郎事務局長は、「多くの市民・関係者が廃止しないでと声をあげています。存続のため力を合わせましょう」と開会あいさつ。
 つづいて食肉流通の専門家である摂南大学の戴容秦思(だいようしんし)さんが、同市場のもつ役割を解説しました。戴さんは、「市場が廃止されると、少頭数出荷の受け皿が減ってしまうなど小規模農家に打撃となる。他の食肉処理場への振り替えも実際には非常に多くの課題がある」と指摘。「公設市場の役割を考えるうえで重要なのは、何のための施設かということだ。価格をどこで決めるのか。誰が交渉力を持つのか。地域にどの規模の畜産を残すのか。市民や行政の選択が問われている」と問いかけました。
 下仁田ミート株式会社名誉会長で群馬農民連副会長の上原正さんが、養豚農家の立場から報告しました。上原さんは、全国の豚肉取引の指標となる建値(たてね)は、東京(芝浦)、横浜とさいたまの3市場の価格が基準とされ、豚肉価格の乱高下を防ぐ役割を果たしていることや、食肉処理施設の老朽化は全国的な問題であることを指摘。「群馬県食肉卸売市場は県や全農、食肉事業者の協同組合などが株主となり、運営されている。さいたま市場も国や県が補助金や出資金を出して、市場の存続を」と求めました。

市場関係者の訴えに大きな拍手

 会場からも、さいたま市場で買参人をしている人が発言し、「市場従業員も売参人などの関係者も、本当に大きく動揺している。市場を廃止してしまったら、市場従業員の持っている食肉処理の高い技術も失われてしまう。市内には市場が供給する新鮮な内臓(モツ)を扱う飲食業者も多く、地域経済も大打撃を受けるが、市はそういう視点もない」と、廃止ありきで説明も不十分な市の姿勢を批判しました。
 さらに「世界中で家畜伝染病が発生し、輸入禁止も増えているなかで、国内の畜産業を守っていくことが大切だし、そのためにも市場廃止は絶対に止めなければ」と切々と語り、会場からも大きな拍手がわきました。

 


 

市場存続を求める署名にご協力を!

 「考える会」では、市場の存続を求める署名運動をスタート。まずは6月のさいたま市議会への提出をめざしています。署名用紙が農民連のホームページからダウンロードできるほか、下の二次元コードからオンラインでの署名もできます。ぜひ全国からのご協力をお願いいたします。

署名と用紙はこちらから
▶︎問い合わせ 埼玉農民連(TEL048―536―5960)
署名用紙ダウンロード
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